変身魔法│魔法の薬や呪文を使って違う姿に変身する方法

ヨーロッパの黒魔術

変身魔法とは

人間の姿から他の生き物や物体などの全く違う姿に変身させる黒魔術、それが変身魔法です。

自分自身が姿を変えて周囲を混乱させるだけでなく、標的自身を違う姿に変身させ苦しめることもできます。

スライ
スライ

この黒魔術は古くからヨーロッパを始めとした世界各国で行われています。

変身魔法のやり方

変身魔法は魔法使いにとってとてもポピュラーな魔法です。

そのため変身魔法のやり方については、数々の伝説や物語が残されています。

代表的なものをご紹介します。

魔法の薬による変身の場合

2世紀頃の古代ローマでアプレイウスによって書かれた「黄金のロバ」という物語があります。

これは完全な形で残る世界最古の物語であり、この物語の中で変身魔法について触れられています。

主人公ルキウスが旅先で出会った男性ロミオの家に行くと、その家にはロミオの妻パンフィリエがいました。

このパンフィリエは魔法使いで、変身魔法を使うことができたのです。

その変身の仕方は以下の通りです。

  1. 身につけているすべての衣類を脱ぎ、裸になる。
  2. 壺に入った魔法の塗り薬を、頭のてっぺんからつま先まで全身にくまなく塗り込む。
  3. 塗り終わったら、身体を小刻みに震わせる。

すると全身が徐々に羽で覆われはじめ両手は大きな翼となり、口は硬いくちばしとなり、フクロウの姿へと変身するのです。

フクロウとなったパンフィリエは外へ飛び立っていきました。

このように自分の願望を叶えるために自分自身に魔法の薬をつけて変身したり、また恨みに思う標的に薬をつけて別の姿に変身させ困らせるということに、この変身魔法はよく使われてきました。

呪文による変身の場合

様々な魔術において、呪文は需要な役割を果たします。

特にヨーロッパにおいては、変身魔法を行う際に薬を使うだけではなく、呪文を唱えることで別の姿に変身した魔法使いの記録が多く残されています。

17世紀ヨーロッパの魔女裁判の記録には、魔女裁判にかけられた魔法使いが兔に変身するのに用いた呪文が記されています。

私は野うさぎとなるとなる。大きな悲しみ、大きなため息、大きな憂いを胸に抱いて。私は野うさぎとなる。思いがけない苦しみとともに。

変身する対象

魔法使いが好んで変身したのは、犬や猫・イタチ・ウサギ・蛇・フクロウ・蝶といった生き物です。

身近な生き物に変身して堂々と悪さをしたのです。

また悪魔と契約をしたりすることでさらに強い力を持った魔法使いは、恨みに思う標的そのものに変身をして、標的を苦しめるような行動をとったと言われています。

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