ヨーロッパの動物性媚薬とは
異性に愛されたい・愛する人の心と体を手に入れたいというのは、地域や時代に関わらず多くの人々が抱く欲望です。
そのため、媚薬の研究や魔術の記録は世界中に多く残されています。
世界の中でも、媚薬の研究がとりわけ盛んに行われたのがヨーロッパです。
媚薬の材料には、草花のような植物性のものだけでなく、野生動物や人体から取り出した動物性の物質も多く利用されてきました。
植物性媚薬と比較すると、動物性媚薬の材料は手に入れるのが難しかったりグロテスクだったりと、少し難易度が上がるかもしれません。
しかし黒魔術の世界において、黒魔術の難易度と効果は比例すると考えられているのです。
動物性媚薬の材料
動物性媚薬の材料には様々なものがあります。
野生動物の身体から採取したもののほかに、黒魔術を行う人自身の身体の一部なども使われるのです。
動物性媚薬の材料の代表的なものには以下のようなものがあります。
- 野うさぎの肝臓
- 鳩の心臓
- 燕の腎臓
- 雲雀の目玉
- 馬の睾丸
- 頭髪
- 陰毛
- 爪
- 血液
- 汗
- 膣分泌液
これらの中でも媚薬の効果が特に強いと信じられているのは、血液や膣分泌液といった女性の体液です。
近世のヨーロッパでは、標的の男性を自分の意のままにしたいと恋い焦がれた多くの女性が、自分の体液から媚薬を作っていたと言われています。
動物性媚薬の使用方法
動物性媚薬の使用方法は、作った媚薬をお守りのように持ち歩く方法や、標的の食べ物や飲み物に媚薬を混ぜて体内に取り込む方法などがあります。
特に、標的に媚薬を飲ませて体内に取り込む方法は絶大な効果が期待できるとされてきました。
馬の睾丸を使った動物性媚薬
持ち歩くだけで不特定多数の異性から注目され、権力者や大金持ち、絶世の美女から求愛されると言われた動物性媚薬があります。
- 馬の睾丸を取り出す。
- 一週間乾燥させる。
- 小さな麻袋に入れて肌身はなさず持ち歩く。
不特定多数の異性から愛されたいのではなく、特定の異性のハートを手に入れたい場合は、乾燥させた馬の睾丸を粉末状にすり潰し、標的に飲ませます。
そうすると標的はたちまちあなたに惹かれはじめるのです。
汗を使った動物性媚薬
これは女性の体液を使うため、意中の男性を手に入れたい女性向けの動物性媚薬です。
- お風呂でじっくりと汗をかく。
- その汗を小瓶にためる。
- 小麦粉・卵・砂糖にその汗を混ぜてパンケーキの生地を作る。
- 焼き上がったパンケーキを標的に食べさせる。
媚薬の効果をさらに強めたい場合、切り刻んだ陰毛を生地に混ぜたり、汗と一緒に膣分泌液を混ぜる方法もあるとされています。
コメント